自分の父方の祖父、じいちゃんのことをたまに思いだす。
たしか59歳くらいで亡くなったはず。
詳しい死因は分からないが精神薬を飲んでいたのは確かだ。
亡くなる前は何語か分からない言葉を喋っていた。薬で呂律が回らなかったのかもしれない。まあとにかく様子がおかしかった。
当時自分は小学生でよく(父方の)祖父祖母の家に泊まりに行っていたが、じいちゃんの様子がおかしいときは、ばあちゃんに家に帰されていた。
様子がおかしくなったじいちゃんはしばらくして入院先の病院で死んだ。
じいちゃんはよく家の縁側に座り、赤いラジカセで音楽を聴いていた。その風景、姿は鮮明に覚えている。
自分もたまに長時間音楽を聴くことがある。そのときにじいちゃんの姿を思いだすことが多い。
じいちゃんにとって音楽を聴く時間は癒やしの時間だったのか、それとも現実逃避だったのか、それはじいちゃんにしか分からない。
じいちゃんは創作活動はやっていなかった。
自分は創作活動の延長として音楽を聴くことが多い。それがじいちゃんと違うところだ。
赤い角張ったダブルデッキのラジカセを見てもじいちゃんを思いだす。
とりとめのない文章を書いてしまった。
筆を置く。